以下の内容はできれば実行することが望ましいものばかりですが、全てを実行するには無理があり、このうちのどれを採用するかは、皆さんの判断です。私自身も分かっていても時間がなかったり、面倒だったりして適当にやっているものもたくさんあります。要は楽しくやるのが一番であって、こうするべきだと気張り過ぎて神経質になってしまっては、せっかく楽しいはずの菜園作りも台無しで、本末転倒になってしまいます。そこのところを念頭に入れて参考にして下さい。 |
菜園に適する場所は 病気の予防(無農薬を前提) 代表的な害虫とその予防・対策 光との関係 種・苗の選び方 潅水 収穫野菜の保存法 |
土壌作り 害虫の予防(無農薬を前提) 栽培計画を立てよう 土壌水分(湿気)との関係 種蒔きと定植 支柱立て 種の保存法 |
肥料 代表的な病気とその予防・対策 温度との関係 土の酸度に対する野菜栽培の目安 間引き 連作について 農薬代わりに使える自然農薬 |
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●土壌作り | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
良い土としては、 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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良い土を作る為には | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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土性 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
土は砂と粘土でできていますが、その砂と粘土が混ざり合っている割合のことを土性といいます。その土性の区分は下の表のとおりとなっています。
粘土質が多い土(埴壌土、埴土)は水もちが良く、通気性や水はけが悪く、肥料が水に溶けても流失しにくいのですが、一方では一度乾くと固くかたまって湿りにくい土です。逆に砂土は排水性や水はけがよく、乾燥しやすくて肥料が水に溶けて流失しやすい土です。 |
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野菜に適した土性 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
野菜の栽培に適した土性は野菜の種類によっても違いますが、概ね水分や通気が適度に保たれる砂壌土か壌土です。良い野菜を作るためには、こうした土性と野菜の特性を良く理解してその畑にあったものを作付することが大切です。
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●肥料 | ||||||||||||||||||||||||||||
3要素と5要素 | ||||||||||||||||||||||||||||
「チッ素、リン酸、カリ」を肥料の3要素といいます。 チッ素は葉肥(はごえ)と呼ばれ、野菜の葉や茎の成長にとって重要な養分で、特に葉菜類には欠かせない肥料です。しかし、与え過ぎると大きく軟弱に育ち、病害虫にもかかりやすくなるので注意する。水に溶け易い性質の為、雨等によって流出します。 リン酸は実肥(みごえ)といって、開花・結実に大きな作用を及ぼし、生長初期に特に必要とされるので、追肥よりも元肥に施すようにする。果菜類または根菜類に特に不可欠な要素です。 カリは根肥(ねごえ)ともいわれ、根の発育を促進し、耐寒性・耐病性を高める作用があるので、栽培の全期間必要です。特に根菜類の成長には重要な肥料です。 以上の3要素のほかに、根の生長促進や土の酸性度を調整するの為のカルシウム(消石灰)と葉緑素の成分となり光合成を促進するマグネシウム(苦土石灰)の2つを加えたものを肥料の5要素といいます。 どの要素が欠けても野菜の成長に少なからぬ影響があるが、かといって肥料を与え過ぎたり、特定の要素に偏ったりしても良くありません。これらの要素をバランス良く与えることが良い野菜を育てるコツです。 |
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16要素 | ||||||||||||||||||||||||||||
野菜栽培には、上記の5要素のほかに、その成長に大きな影響を持ついくつかの肥料分が必要です。それは全部で16の種類があり、16要素と呼ばれます。野菜の生長に必須という意味で、必須元素とも呼ばれます。 窒素、リン酸、カリ、カルシウム、マグネシウム、鉄、硫黄、酸素、炭素、水素の10要素は割と多くの量を必要とするので、多量元素と呼ばれます。これに対して、銅、亜鉛、塩素、マンガン、ホウ素、モリブデンの6要素は少量で良いので、微量元素と呼ばれます。これらのうち、水素、酸素、炭素は水と空気より供給されるので、特に与える必要はありません。また、微量要素も土中には十分含まれるので、これも意識する必要はありません。肥料として与える必要があるのは窒素、リン酸、カリの3要素です。参考迄に、下表で植物細胞を構成する基本要素である炭素、水素、酸素以外の各要素の働きを示します。
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肥料のやり方 | ||||||||||||||||||||||||||||
@元肥 | ||||||||||||||||||||||||||||
種を蒔いたり苗を植え込む前に施す肥料のことで、ゆっくりと効き、効果が持続するものを肥料として施す。堆肥(家畜糞を主体とするものとバーク堆肥や腐葉土等の植物性堆肥がある)や油かすや骨粉、鶏ふん等の有機質肥料を主体とする。 | ||||||||||||||||||||||||||||
A追肥 | ||||||||||||||||||||||||||||
成長時期の途中で成長の度合いや必要に応じて施す肥料のことで、無機質肥料である肥料の3要素を配合した粒状の「化成肥料」や有機質肥料と無機質肥料を配合した「配合肥料」、水にとかして施す「液体肥料」等がある。液体肥料は潅水もかねてやれるので便利です。効き方は種類によって即効性、遅効性、緩効性と様々です。 | ||||||||||||||||||||||||||||
無機質肥料は有機質肥料と違って、多く使うと肥料やけで根を傷めたり、土中の微生物が死滅して土質を悪くしてしまうので、多用を避ける。 | ||||||||||||||||||||||||||||
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●病気の予防(無農薬を前提) |
せっかく自分で栽培するのですから、多少見栄えが悪かったり収穫が少なかったりしても、安全なものを食べたいと思います。そこでなるべく消毒をしない工夫をしよう。 |
原因 |
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予防のポイント |
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●害虫の予防(無農薬を前提) |
せっかく自分で栽培するのですから、多少見栄えが悪かったり収穫が少なかったりしても安全なものを食べたいと思います。そこでなるべく消毒をしない工夫をしよう。
このように農薬を使わないで害虫の被害を少なくする方法は色々ありますが、肝心なのは早めの処置です。虫害が発生したら早めに捕殺しましょう。皆さんもぜひ試してみて下さい。 |
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●代表的な病気とその予防・対策 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
野菜は野生種を改良したりして人工的に作り出された植物ですから、雑草と違って軟弱でその栽培過程においては、色々な病気が発生します。そして、その病気には発生する条件や症状等に一定の特徴があり、野菜の種類に対応して発生する病気も決まっています。 また、病気は主に土壌中の微生物によって引き起こされますが、その原因となる病原菌には大きく分けて(1)カビ類(2)細菌類(3)ウイルスがあります。そのうちの大部分はカビの仲間です。 ここには、そうした病気のうち代表的なものを取り上げ、症状や発生の原因・条件及びその予防と対策について無農薬を前提に纏めたので参考にして下さい。
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●代表的な害虫とその予防・対策 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
野菜には、様々な害虫が集まり、あらゆる部位を加害します。これらを防除するには、消毒が一番手軽で手っ取り早いのですが、消毒は劇薬であることが多く、人体にとっても悪影響があるので、できれば使用を避けたいものです。また、害虫には集団で発生するものやあまり目立たないものも多く、その防除が困難な場合も多々ありますが、少しでもその被害を減らす為の努力は必要と考えます。 そこで、ここでは代表的な害虫を取り上げ、その特徴と無農薬を前提として考えられる予防と対策について紹介します。
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●栽培計画を立てよう |
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●温度との関係 | |||||||||||||||
野菜の発芽には、水・空気(酸素)・温度の3つの条件が重要です。この3つのどれが欠けても野菜は芽を出さないので、これを発芽の3要素といいます。発芽の条件としてこのほかに光もありますが、光は必ずしも必要ではなく、野菜の種類によっては光を嫌うものもあります。水・空気・温度の3要素は、発芽に関係するだけでなく、その後の生育にも大きな影響を与え、このうちのどれが欠けても順調な生育は望めません。ここでは、この3要素のうち温度と野菜の関係について簡単に説明します。 | |||||||||||||||
発芽適温 | |||||||||||||||
野菜の種が芽を出す時の温度は、野菜の種類によって異なるが、低温を好む野菜は15〜20度、高い温度を好む野菜は20〜30度が発芽適温となります。従って、まだ寒い時期に、暖かい温度を好む野菜の苗つくりをする場合は、温床により発芽に必要な温度を確保します。他方、暑い夏に低温を好む野菜の種まきをする場合には、冷蔵庫等に数日入れて、芽出しをしてから畑に蒔きます(芽出し蒔き)。 下の表は目安であって、同じ野菜でも品種によっても異なるので参考と考えて下さい。
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生育適温 | |||||||||||||||
野菜の生長に最も適した温度のことを生育適温といいます。野菜全体の生育適温はおおよそ15〜30度くらいです。従って、野菜の順調な生長を期待する為には、気温がそれよりも低い時期なら、ビニールトンネルやホットキャップ、電熱育苗マット等で保温(加温)し、逆に高い時期なら、株元に敷き藁をしたり、寒冷紗等で遮光してやる等の工夫が必要となります。 下の表は目安であって、同じ野菜でも品種によっても異なるので参考と考えて下さい。
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温度と花芽分化 | |||||||||||||||
野菜の葉や茎を分化していた組織が、花を分化する組織に変わることを花芽分化といい、この期を境に前を栄養成長、それ以後を生殖成長と呼んでいます。果菜類では、花芽分化により開花・結実した部分を収穫しますが、葉菜類や根菜類では、花芽が出ることにより「抽苔(ちゅうだい)」(「とうだち」ともいう)が進んで、葉や根の成長が止まり、固くなって収穫に適さなくなります。 この花芽分化の原因は、昼と夜の長さの変化(短日性、長日性)によるものが良く知られていますが、温度の変化も、大きな原因の一つとなっています。品質の良い野菜を作るには、この性質を良く理解して、栽培時期を考える必要があります。
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●光との関係 | ||||||||||
多くの野菜の栽培にとって、光はなくてはならないものです。野菜は根から吸収した水と空気中から取り入れた炭酸ガスを原料として、光のエネルギーを利用して葉や茎の葉緑体で光合成を行い、炭水化物(でんぷん)を合成します。このでんぷんが野菜成長の為の大切な栄養素になるわけです。ですから一般に野菜は、日当たりが悪いと栄養不足になって徒長し軟弱に育つと共に、実のつき方も悪くなります。 このように光は野菜の生長にとって大きな役割を果たしていますが、野菜の種類によって光を必要とする度合いに差が有ります。多くの野菜は日当たりを好みますが、日当たりがさほど良くなくても育つものや、日陰を好む野菜もあります。ここでは、光と野菜の関係について知っておくと役に立つ知識を紹介します。 |
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発芽と光 | ||||||||||
多くの種子は光にあたると発芽が悪くなります。これを嫌光性種子といい、覆土を厚くすることによって発芽率を高めることができます。一方では光にあたった方が発芽が良くなる種類の種子がありこれを好光性種子といいます。好光性種子の場合は覆土をしないか、ごく薄めの覆土にします。
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成長と日当たり | ||||||||||
野菜の成長にとって光はなくてならないものですが、その必要度については野菜の種類によってばらつきがあります。一般に夏野菜或いは秋野菜の大部分は日当たりの良い場所を好み、多くの光を必要とします。しかし、成長の条件として日当たりよりも温度等を重要とする野菜は、多少日当たりが悪くても成長することができます。秋から冬にかけて栽培する野菜や、春先に収穫する野菜がこれにあたります。また、半日陰や全くの暗闇を好む野菜もあります。従って、この性質を考慮して植える時期と場所を選ぶ必要があります。
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日照時間と開花 | ||||||||||
日照時間は夏至の日が最も長く、反対に冬至の日は最も短くなります。これに対して春分の日と秋分の日は昼と夜の時間が同じで12時間ずつになります。この春分の日を境にして日が長くなる時期に開花する植物を長日性植物といい、秋分の日を境にして日が短くなる時期に開花する植物を短日性植物といいます。また、日照時間の長さに左右されないで長短いずれの条件下でも開花する植物を中間性植物といいます。 品質の良い野菜を作る為には、野菜別にこの性質を良く理解して、栽培する時期を間違えないようにする必要があります。
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●土壌水分(湿気)との関係 | ||||||||
土壌水分(湿気)は野菜の栽培条件の中でも大きなポイントとなる条件で、水分がなければ種は発芽することが困難であるし、たとえ発芽したとしても大きく育つことはできません。 しかし、土壌水分は多ければ多いほどよいというわけではなく、土壌水分が多くいつもジメジメした菜園は根が酸素不足の為に腐ったり病気になり易いので、水はけの悪い菜園では水はけを良くするために菜園の周囲に溝を掘ったり、畝を高く作るなどの工夫が必要です。一方、水はけが良すぎて乾燥しやすい菜園では水分の不足により成長が遅れたりするので、灌水を十分にしたり、マルチを施して乾燥を防ぐ手立てをするなどの措置が必要です。 また、野菜の種類によって湿気に対する特性があり必要とする水分量には違いがあるので、そうした野菜の特性を良く理解して水分条件を調整することが良い野菜作りには不可欠となります。
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●土の酸度に対する野菜栽培の目安 |
野菜の生育にはその種類によって適した土壌酸度が必要であり、多くの野菜は弱酸性を好みますが、中にはかなりの酸性土壌でも生育できる野菜もあります。日本は降水が多い為、土壌中のミネラル分が流出し易く、土壌が酸性になりがちです。その為、野菜に適した酸度を良く理解して、石灰等で酸度の調整をすることが必要となります。 |
酸性土に弱い野菜 |
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酸性土にやや弱い野菜 |
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酸性土にやや強い野菜 |
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酸性土に強い野菜 |
酸性に弱い野菜の種蒔きや植え付け時には、必ず最低2週間ぐらい前迄に消石灰や苦土石灰で酸性を中和しておきます。 |
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●種・苗の選び方 |
種の選び方 |
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苗の選び方 |
近年は家庭菜園のブームもあり色々な野菜苗が年中店頭に並びますが、特にトマト、ナス、ピーマン、ししとう、キュウリ、かぼちゃ等が出回る4月末から5月の連休はそのピークです。苗を選ぶ時は以下に注意して下さい。
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●種蒔きと定植 | ||||||||||||||||||||||||
種の準備 | ||||||||||||||||||||||||
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種蒔きの方法 | ||||||||||||||||||||||||
野菜の種類によって適切な畝幅や株間等があり、種の播き方も異なります。畑に直接種子をまく方法を「直まき」といい、ほうれん草、小松菜、山東菜、三つ葉等の葉菜類やいんげん、えだまめ、ささげ等のマメ類、とうもろこし、オクラ等の果菜類を直まきで栽培します。原則として小物野菜や直根性等で植え痛みのする野菜類は直播にするようにします。これに対してなすやピーマン、ししとう、トマトのように畑の一部に苗床を作ったり、苗ポットや苗箱に種を植えて、ある程度成長したところで苗を定植する方法もあります。 ◆種の播き方 種は子(双)葉が触れ合う位に多少厚めに蒔き、本葉が1〜2枚出てきたら間引くようにした方が、小さいうちは良く育ちます(共育性または友育性という)。
◆土かけ ◆潅水 |
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定植 | ||||||||||||||||||||||||
苗床や苗ポットに播いた種は、ある程度成長した段階で畑に移植し育てます(定植という)。自分で種から育てるのでなくホームセンター等で買ってきた苗を直接定植することも良いでしょう。定植の時期は本葉が4〜5枚頃が適当で、大きくなり過ぎた苗では根付きが悪い事から、植え付けた後の生育が良くないので注意して下さい。植え替える際は、野菜を痛め易いので、丁寧に取り扱います。ポットの場合には、事前に水をやって土を安定させておいてから、そっとポットから苗を抜き取ります。苗床の場合は特に根を痛め易いので、植え替え前(移植の直前は避け、出来れば前日)に十分水やりをして、少し湿った状態で根の周囲の土を付けたまま抜き取るのが肝心です。 | ||||||||||||||||||||||||
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●間引き |
間引きの必要性 |
種子はまばらに播くと、一つ一つが離れている為、自然環境(雨や風、温度、土壌、水分等)の変化をまともに受けて、なかなか育ちません。種子を適度に多めに蒔くと、小さなうちは苗が込み合っているので、環境変化の影響が少なくてすみ、お互いに良く育ちます(共育性または友育性という)。しかし、生長するに従って、今度はお互いに競争して妨げ合うようになります。又、葉や茎が重なり合うようになると、日当たりや風通しが悪くなり、徒長して軟弱になり、病害虫も付き易くなります。そこで、成長に合わせて何回かに分けて間引きを行います。 |
時期と方法 |
間引きは苗間が広過ぎても狭過ぎてもいけないので、生育の状態にあわせて行うことが必要です。間引きの時期は、野菜の種類によっても異なりますが、@子葉が出た時、A本葉1枚の時、B本葉2〜3枚の時、C本葉4〜5枚の時を目安に数回に分けて間引きます。 間引きは何となくもったいない気がして控えめにしがちですが、第1回目は全体を半分位に減らすつもりで、込み合っている所を中心に間引きます。間引きの対象とするのは奇形や発育の悪いもの、逆に飛び抜けて勢いの良いものです。2回目以降は奇形や生育の遅れている苗、病害虫に冒されたものも間引きます。全体の生育度合いと苗間を揃えることが大切です。 間引く時は、残す苗の根元を押さえて、そっと引き抜きます。手で直接抜いても良いですが、特に芽が出たばかりで苗が小さい場合には、割り箸やピンセット等を使うと便利です。 |
間引きの対象 |
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●潅水 |
潅水の役割 |
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水の与え方 |
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●支柱立て |
蔓が伸びる野菜や背丈がある程度大きくなる野菜は、支柱を立てます。ささげやツルムラサキのように蔓が支柱に巻きつく野菜は、紐で結ぶ必要はありませんが、トマトやなす、きゅうり、ピーマンのように蔓が絡みつかなくてある程度以上に丈が伸びる野菜は、支柱と茎を紐で軽く結び、苗が倒れたり、風で折れたりするのを防ぎます。特に丈が人の背よりも高く伸びる野菜は、2条植えにして支柱を斜め向かい合わせに立て天辺を紐で結ぶと共に、横木や斜め木も渡し屋根の形に支柱を組む(合掌式)と良いです。野菜は図の●のところに植わっているようにします。(下図参照) こうすれば風で支柱自体が倒れる恐れも少ないし、内側も中抜になって風通しも良いので、大変好都合です。 トマトのようにまっすぐ上に伸ばす苗は、縦の棒に茎を紐で固定します。 紐は途中で一回捩り、八の字型にして結びます。こうすることによって、茎側の締め付けは弱くし、支柱側の締め付けは固くするという調整が効くようになります。茎側の締め付けは茎の将来の成長を見込んで多少緩めにすると共に、支柱には紐を最低2回ぐらい巻き付けて、紐が下にずり落ちないようにします。きゅうりのようにわき芽が自由に延びるものに対しては、横木や斜め木も支柱となるのでさらに好都合です。 また、ささげやツルムラサキのように蔓が自由に巻きついてあちこちに伸びる野菜は、紐で支柱に固定する必要はありませんが、同様に合掌式に組んだ支柱で育てると便利です。ぜひ、一度試して見て下さい。 一方、なすやピーマン、ししとう等のようにあまり丈の大きくならない野菜は合掌式に組む必要なく、短い棒を1本から数本(ナスは3本仕立てにするので3本)立て、紐は同様に八の字型に捩って支柱にしっかり固定して下さい。 |
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●連作について | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
連作と連作障害 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
畑の同じ場所に、同じ野菜や同じ科に属する野菜を連続して栽培することを、連作といいます。連作をすると、野菜が病気にかかったり、収穫量が減ったりします。これを連作障害(忌地現象)と呼んでいます。 連作障害がおこる原因には、以下のものが考えられます。
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連作障害対策 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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●収穫野菜の保存法 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
家庭菜園をやっていて悩ましいことの一つに、野菜が一時にたくさん出来て食べきれないことがあります。そんな時は、少しでも長く新鮮に保存でき、おいしく食べることができたら、大変うれしい限りです。また、豆類やイモ類のように収穫した後に長期間かけて消費する野菜もあります。これらを保存する場合、どうすればおいしさを長持ちさせたまま保存することができるかも、悩ましい問題です。そこで、収穫した野菜の保存の方法について、纏めてみました。
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●種の保存法 | ||||||||
家庭菜園では、種を買っても、菜園が狭い為に種を使い切らずに余してしまう経験が多々あります。次の機会にまた蒔こうとして、余った種を保存するのですが、蒔いてみたところ発芽しなくて困ったという経験は、誰でもお持ちのことと思います。また、自家採取した種をどう保存するかで、悩んだ経験をお持ちの方も多いはずです。 種の寿命は種類によって違いが有り、玉ねぎ等は1年で発芽しなくなってしまいますが、ウリ類や豆類では2〜3年持つものもあります。しかし、どんな種でも保存状態が悪いと発芽率が極端に低下します。そこで、買ったり、採取した種を捨てることなく、有効に利用する為には工夫が必要となります。ここでは、その保存方法をご紹介します。保存のポイントは「日光と高温と多湿は禁物」ということです。
以下に、保存の目安となる種の寿命を記載するので参考にして下さい。但し、これらはあくまで目安であって、保存状態によって変化しますので、留意して下さい。
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●農薬代わりに使える自然農薬 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
家庭菜園では農薬を使わず、安全でおいしい野菜を作りたいものです。科学的に合成された農薬は害虫を殺すだけでなく、その毒性がいつ迄も残留物として残り、自然界や人体にも深刻な影響を与える事があります。 ですから、自然に存在し、農薬の代わりに使える自然農薬を使う事が望ましいと考えます。自然農薬は有機質なので、散布してもやがて分解して無毒なものに変わっていきます。ここでは、無農薬栽培を目指す方に、そんな自然に存在し、農薬の代わりに使用できるものについて説明します。 |
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